◇ 会員の 寄稿文 ◇
 「カニューラ延長チューブの処遇?」
その後の改善 
福岡市南区 堀 義人・薫
<父のコメント> 
今年の3月、標記のことを書いた(本誌68号)あと、若干の改善工作をしました。
その主な点は、滑車を少し高額で音のしないものに取り替えたこと、滑車を支える直角な金具を木の小柱に固定し、その木柱を娘の部屋(以下「自室」という)の入り口ドアにガムテープで固定したこと、直角の金具に娘の好きなお馬の彫り物を飾り付けたことでした。
しかし、この改善工作も娘が使っているうちに、ガムテープで留めた木柱にガタがきたり、滑車のとりつけがゆるんできたりなど不具合が生じてきました。丁度その頃、会報編集部から「その後のカニューラ延長チューブ」について、改善がなされていたら書いてもらえないかとの要請がありましたので、再検討を始めました。
先ず、不安定な木柱をがっちりしているスチール製の机の横に針金で縛り付け固定しました。次に、滑車の床上位置を85センチから125センチに高くしたことです。これは娘が自室に戻って延長チューブを巻き戻す時、姿勢を中腰に低くしないと巻き戻し作業がしづらく、そのために、腰痛を訴えていたからです。更に、直角な金具の先にぶら下げた滑車を、今までの細い針金からやや太い針金で留め、滑車本体の揺れを少なくしました。これにより延長チューブの出入りが安定し、かなりスムーズになりました。
そのほか、延引き出した長チューブは床上を這いずり回っているので、当然床のゴミが付着しているわけでした。このことを今まで見過ごしていて、巻き戻していたあとの手の平は、そのゴミで汚れていたわけです。今回の追加原稿要請のおかげで、このことにも気づいて、巻き戻し時にはウェットティッシュで時々延長チューブを拭いて保管箱に入れることにしました。
また、今一つ気づいたのは、本人が自室を出てから戻ってくるまで、いつの間にか、延長チューブがねじれていることです。これは台所などで用事を済ませている時に、結果として何回か自身が回転行動をしているためです。そのため自室に戻った時に、チューブのつなぎ目を外して、ねじれを解消していました。時には、自室に戻る直前の位置で2〜3回、自身を回転させてそのねじれを解消したりもしています。
人間行動には、それぞれ一定の癖があります。娘の場合、自室に戻った時のチューブのねじれは、その前の行動に左回りが多いようです。それは自室から出たらすぐ左側にトイレがあり、台所は調理台から冷蔵庫に移動する時、左回りになるからです。今回の見直しで、延長チューブの使用状況はかなり改善できました。    
<娘のコメント>
まず初めは、金具にお馬さんがついて「かっこいいな!」と思いました。できればチューブが動く時に、そのお馬さんが足踏みなどしてくれたら・・・そんなカラクリの仕組みが入ればなおいいのになぁ〜と思ったくらいでした。
今回、滑車が40センチ高くなったことで、巻き戻しの際に、腰痛が解消し大変助かりました。
「チューブの汚れ」は新たな発見で、今まで自室に戻り、チューブを巻き戻し終えた手で(つまり汚れた手で)お薬を飲んだり、顔の手入れをしたりで、すごく不衛生であったことに気付き、反省と感謝の気持ちです。ウェットティッシュでチューブを拭くと、ティッシュにかなり汚れがついていて、びっくり!!でも考えたら当たり前のことだと判りました。「チューブのねじれ」については、どうしても避けられないもので、時折チューブの一部を外して、ねじれを解いて、再度つなげるしかありません。
また、自室に戻ると、まずドアの前にピンと斜めにチューブを張っていますので、それを跨いでからでないと自室に入れず、屈んだ姿勢で、いちいちチューブを緩めるのは腰が痛いので(何度も痛い痛いと申しますのは、お薬の副作用で腰椎圧迫骨折をしていて、今でも変形しているため、重度の腰痛症なのです・・・)、ついつい足で踏んで緩めたりして自室に入るのですが、そこのところで、ひと手間かかり、現在は困っているところです。
皆様方が、日常生活の中でどのようにこの延長チューブと「うまいつき合い方」をされておられるのか、是非いろいろなご意見をお聞きしたいところです。
<平成17年8月19日、記>
【追記】 娘の新たな悩み解消?
入室のときチューブを斜めに張っていることの対策を考えました。で、とりあえず、滑車の下部あたりのチューブを、針金の輪に通して、それを数本の輪ゴムで引っ張りました。すると、斜めに張ったチューブの角度が、幾分ゆるやかになったようです。             
<8月24日:父記>
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