◇ 鶴田義光 都都逸 ◇
「いろは都都逸モドキ」
一番風呂は
あなたと私
冷めぬ間は
熱い仲
路傍に揺れる
孤独の花も
季節が来れば
咲くものを
花の季節の
恥らう娘
早めにつぼみが
弾けそう
女房気取りで
夕餉は一緒
差して注されて
夜は深ける
本気で惚れて
手と手を取って
夢と希望の
恋世界
変なウワサが
聞こえてきます
信じる私
愛してね
トチリどうしの
人生だけど
尽くす気持ちは
あなただけ
近くて遠い
あなたと私
白黒つける
ころかしら
両手いっぱい
溢れるほどの
しあわせ花は
あなたから
抜き足差し足
あなたの背中
わっとおどろく
湯のけむり
留守の間に
寝込んだあなた
疲れた顔が
いとおしい
おまえ痩せたと
湯の町ゆかた
あなたのせいと
呟いた
笑いながらの
別れもいいわ
未練過ぎたの
好きでした
髪を切ろうと
鏡の前で
あなたの姿
偲びつつ
弱音を云えぬ
こころの奥の
純情可憐
捧げます
啖呵を切って
分かれて来た日
許さぬ自分が
うとましい
蓮華も咲くわ
弥生が来れば
皐月のつぼみも
咲かせたい
そこから先は
星がきらめく
いのちの宝庫
託します
罪を犯して
愛した事は
咎めて下さい
いちずです
寝ずに待っても
帰りやしない
猫のミーコが
大あくび
なくした月日
数えるよりも
残した愛を
集めよう
楽をするのは
一人じゃ厭よ
裏の苦労も
共にする
昔の恨み
忘れる頃ね
番茶旨しや
古希の頃
うるさい人を
懐かしむのは
あったか心が
あったから
今までどうりの
逢瀬でいいの
荒波立てるの
控えます
のんびり男に
のんきな女
乗り切る世間
のこのこと
おくて生まれは
俯くばかり
ほんとにこのまま
良いですか
靴も磨いて
ネクタイ変えて
夜のお出かけ
すがりたい
妬いてみせたり
怒ってみたり
女の変幻
さあみたか
待たせる事は
待つ事よりも
辛い逢瀬の
片思い
喧嘩の後に
電話を掛けて
掛けた掛けるな
また喧嘩
ふとした弾みに
惚れ振られ
優しかったと
偲びつつ
此れほどまでに
おまえに惚れた
お前はおまえ
それで良い
縁が薄いは
さだめと決めて
強情張って
ごめんなさい
照れ性だから
思いのたけが
伝えきれない
救ってね
愛のあかしの
幼な児笑顔
いつもお傍で
守ってね
咲かせた花を
枯らしちゃ厭よ
誠を込めた
手入れ水
金銭節約
仕事もするわ
家族思いが
浮気癖
夢に生きます
孤独なおんな
真実一路
貫くわ
面倒かけた
今度だけとか
すまぬすまぬは
聞き飽きた
見詰め合うのは
楽しい時ね
逸らした貴方
バツゲーム
心労かけたわ
もう大丈夫
かけがえないの
この命
縁の切れ目を
はっきり言います
浮気されるの
厭なのよ
一人切りには
決してさせぬ
世界一だよ
全てだよ
燃えた心の
バツ一同志
似た者同志
燃え尽きる
石鹸匂う
うなじも白く
美人の君は
俺のもの
素直な貴方
素晴らしいほど
澄んだお気持ち
すがりたい
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