◇ 鶴田義光 博多にわか ◇
申年に、三題
 <三つの置物>
「申年やけん猿の置物を買うてきたぜ」
「例の、見ザル、言わザル、聞かザル、の三態やね。一態だけ
えろう派手な服装で目立ちよるばってん、お正月の特注や?」
「そうたい、一態だけ聞かザル(着飾る)ていいよる」
 <車>
「今年24歳のサル年生まれの息子がクサ、車で初詣でに行こうとしたら、鍵が無かというて泣きベソかいとる」
「お正月早々どうかいな、年男の孝行息子らしくなかばい」
「若っかもんが物忘れするな、言うておごっとうタイ」
「かわいそかな、今も捜しようとや?」
「サル年生まれやけん、キィーキィー叫んでキィー(鍵)ば探しヨル」
 <最高の年>
「あのね会の中で、サル年生まれ人がおらっしゃったら、最高バイ」
「そげん凄かとや」
「ものすごかぜ、宝くじには当たる、無くしとったモンは見つかる、大恋愛は出来る、子供に理想の縁組みが決まる、パソコンは上達する、うまいもんは食える、買うた株は上がる・・・・・」
「ちょっとまってんやい、いくら、・・モドキと言うても言い過ぎやろう」
「お釈迦様が認めとんしゃあけん、仕方ナカタイ」
「お釈迦様と言うたら・・・・、孫悟空の」
「サルたい、乗り回しよう雲は何と言うや」
「キントウン(金と運)・・・・・」
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