◇ 「街頭キャンペーンに参加して」 ◇
福岡市南区  村上 静子
9月の中旬、会長から臓器移植の街頭キャンペーンに参加するようにと頼まれたのですが、天神の人込みの中は私の一番苦手の場所だし、酸素なしでは行けないと、一応、お断わりしたのですが、ホットの会から行くのだから酸素をして行くのが当然で、仲間の岩崎さんも参加されるし、受け付けの方にも頼んでいるので心配ないというので、体験学習のつもりで参加しました。
集合時間の12時30分より随分前から行ったのですが、噴水前の集合場所が分からず公園の周辺をうろうろしました。でも、何とか時間前には到着、受け付けの藤本さんがとても優しく、私たちを探していて下さったとの事でした。
早速受け付けで配布する意思表示カード・パンフレット・花の種などが入ったビニール袋を渡されました。受付けが終わったところで、周囲に目をやると、患者さんの団体だと思っていたのですが、ほとんど若い元気そうな方だし中学生のボランティアも参加されていました。私は帽子を深くかぶり酸素をしてマスクをして冷汗をかきながら並びました。
程なく、黄色の上着を着た役員の方、各団体長や幹事さんたちのご挨拶があり、23回目の街頭キャンペーンだと知り胸に浸みる思いがしました。外見はお元気そうでも多分病で苦しんでいる方も居られるのではと考えながら聞いていました。暑いなか立っているだけで(40分位)疲れを感じました。それから市役所の前で私も「ご協力をお願いします」と言って、パンフを渡しました。
もらう方は、差し出す手元よりも、カニューラをしている私の方を見られるので、何だか恥ずかしいし、とまどいを感じながら、やっぱり格好悪いのでなかなか声が出なくなり、少しだけしか配布できませんでした。見兼ねて岩崎さんが袋ごと持って行って下さったので、私もお言葉に甘えて結局皆さんの足手まといになってしまいました。しかし、周りで黄色いパンフを渡している人、花の種を見ながら笑顔で行く若者たちを見かけて、少し気持ちが楽になりました。
この中の何人かでも意思表示カードにサインをしてくれるといいなぁ〜〜と祈りたい気持ちです。家に着いて少し後悔しています。私の臓器はもう駄目でも息子たちにパンフを頂いて帰るべきでした。反省しながら本当に60年以上も生きてきて、初めて経験する息苦しくも貴重な半日に感謝しています。お役には立てませんでしたがお許し下さい。ありがとうございました。
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