◇ 「在宅呼吸ケア白書」から ◇
◇ 目 次 ◇
・プレデンシャルシンポジウム報告
「在宅呼吸ケア白書」と ホットの会の結果の比較
【1】患者会に入会してよかったこと
【2】日常生活における息切れについて
【3】通院以外での外出について
【4】経済的負担について
【5】療養生活について教えてほしい内容
【6】在宅酸素療法に期待する効果
【7】在宅酸素療法を始めてから改善されたこと
【8】在宅酸素療法を始めてからの不安や不満
【9】在宅酸素療法に対する要望
―《白書を踏まえた要望》―

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日本呼吸器学会が「在宅呼吸ケア白書」を発表
「患者会に入り病気の勉強が出来た」と80%が回答
日本呼吸器学会の在宅呼吸ケア白書作成委員会(福地義之助委員長)は、在宅呼吸ケアの現状を調査するために2004年11月から2005年1月にかけて患者アンケートを実施されました。対象は、全国低肺機能者団体協議会の会員で2,237名(平均年齢69歳)から回答があり、前頁に掲載の第45回日本呼吸器学会で発表されました。その資料をもとに全国の統計と、その中に含まれてはいますが「ホットの会」からの回答者81名分の資料を別途集計して、幾つか項目をホットの会編集部で選び、以下のように双方の統計図を並べて図示してみました。
全国の回答統計の数値と「ホットの会」の統計数値の間には項目により若干の違いはみられますが、特に説明は加えませんでした。前頁の解説を参照頂きたいと思います。初めて作成されたこの白書が今後の当局への要望と患者の療養生活の質的向上のために大きな力となることを心よりに希望するものです。
《回答の中には複数回答があります》

《患者アンケート調査結果,全国とホットの会を比較》
【1】患者会に入会してよかったこと

【2】日常生活動作における息切れについて
(1)着替え
(2)食事
(3)トイレ
(4)入浴
(5)洗顔・歯磨き
(6)平地歩行
(7)階段昇降
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【3】通院以外での外出について
(1)外出する理由
(2)携帯酸素の問題

【4】経済的負担について
(1)医療費の自己負担(月額)
(2)医療費以外の療養費 (月額)
(3)在宅酸素・人工呼吸実施群の経済的負担感について
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【5】療養生活について教えてほしい内容

【6】在宅酸素療法に期待する効果

【7】在宅酸素療法を始めてから改善されたこと
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【8】在宅酸素療法を始めてからの不安や不満

【9】在宅酸素療法に対する要望
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白書の結果を踏まえて、日本呼吸器疾患患者団体連合会(患者代表 大泉 廣)としての要望が、次のようにまとめられております。
《白書を踏まえた要望》
【日々の療養生活にたいして】
(1)憎悪の予防とQOLの改善にむけた指導の充実
・早期からの呼吸リハビリテーションの実施
・呼吸リハビリテーションを受けられる施設の増加 
(2)在宅酸素療法適応判定時の詳しい検査
・運動時・睡眠時含めた日常生活における低酸素検査の実施
・息切れの強い患者への早期導入の考慮
【福祉に対する働きかけ】
(1)身体障害者認定
・内部障害認定の適正化、具体的には2級の創設
(2)介護保険
・要介護認定における呼吸器症状の評価(息切れの適正な評価)
・介護保険施設と医療機関との連携
【安全で安心な在宅呼吸ケア体制作り】
(1)厚生労働省へ要望(2003年に全国低肺機能者団体協議会)
・「震災や水害時も含めた酸素業者のサービス業務の質の監視」を厚生労働省に対して強く要望
(2)在宅酸素療法指導管理への通知(2004年)
・(1)の要望を踏まえて、厚生労働省は「在宅酸素療法指導管理を行う際」には、医師、病院から患者へ「酸素供給委託業者の保守管理体制を説明すること」「緊急時対処法を説明すること」という通知を2004年に出しました。
(3)今後とも「酸素供給器の故障時や災害時といった時の酸素業者のサービス体制の監視」「実際に災害が起きた時に患者はどのように対処したらいいかという具体的対処法の指導」を要望します。
【社会に対する呼吸器疾患、呼吸器障害者についての啓発】
(1) 一般社会・市民に対する啓発活動の充実
・呼吸器症状に関する相談の実施や、呼吸器教室の実施
(2) 専門医以外の医療従事者への在宅呼吸ケアの啓発
・「地域医療従事者」や「介護保険関連サービス従事者」への情報の提供です。 
※ 社団法人日本呼吸器学会日本呼吸器疾患患者団体連合会、
全国低肺機能者団体協議会 (全低肺)
を合わせてご参照ください。
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