◇ 秋のバスハイク 紀行文 ◇
玄界灘を眺め新鮮な魚に舌鼓!
《神湊の玄海旅館へ、秋のバスハイクに参加して》
前原市  藤波 武昭
秋のバスハイクは、去る10月21日に開催されました。
天気は、照りもせず、かといって、雨も降らずの穏やかな暖かい良きバスハイク日和でした。
9時30分、いつもの様に福岡病院の玄関前に集合でした。
準備万端を取り仕切ってくださった浅川担当幹事さんが、書類を小脇に抱えて笑顔で皆さんを出迎えておられました。
幹事の高田さんと萩原さんが受付で出席者のチェックと会費の徴収をされていました。その横で看護師の貞光さんがオキシメーターで酸素量を測って一人一人名簿に記入してありました。バスはこれから行く「玄海旅館」からマイクロバスが2台迎えに来てくれていました。
出席者は会員と同伴者で33名、福岡病院の小山先生、水野看護師長ほか看護師さんが4名、帝人スタッフの方々が6名の総勢44名でした。2台のマイクロバスに分乗して定刻の10時に出発しました。
都市高速道を野多目から香椎東まで行き、香椎バイパス、旧3号線、津屋崎の海岸線を走りました。バスの中では、初対面の挨拶や久方ぶりの挨拶がかわされていました。私は知り合いの皆さんとご挨拶したあと、ホットの会のホームページやメール仲間で交流している若い女性の堀薫さんと待望の初顔合わせが出来て、握手をし友情を確かめ合いました。車内でペットボトル入りのお茶が配られました。バスは1時間ほどの乗車で目的地、宗像市神湊の「玄海旅館」の玄関に横着けされました。
「玄海旅館」のある神湊は玄海国定公園の中に位置し、目前に玄界灘を一望できる歴史的にも由緒ある港町です。ここには日本地図を作成した『伊能忠敬』宿泊跡(写真)の記念碑があります。また、風来の俳人『種田山頭火』もこの地を訪れており次のような句を残しています。
“松は皆枝垂れて南無観世音”
種田山頭火  
懇親会の会場は2階でした。ここ玄海旅館には2階建てにもかかわらずエレベーターが設置されていて車椅子OK、息切れ解消OKと、うってつけの設備でした。会場の大広間には帝人スタッフの皆さんが酸素の分散器を数箇所設置して私達が到着するのを待っていてくれました。懇親会に入る前に舞台前で記念写真を撮りました。秋重会長、大隈顧問を中心に腰掛けたり、中腰になったり、立ったりして44人がチョット余所行き顔で写真に納まりました。
懇親会は山内副会長の司会で始まり、秋重会長から「こうして皆さんと元気にお会いできる事は大変うれしい事です」と挨拶があり、新会員で初めて参加されている荻野さん、谷口さん、福永さんの紹介がありました。
小山先生の音頭で乾杯し、早速玄海の香りたっぷりの料理をいただきました。“御作り”の他に、一人一人に“鯵の活作り”が用意されていたのは嬉しい心使いでした。その他、煮魚、サザエ等の海の幸に舌鼓を打ちました。
大きな座敷に二列の食卓があり、それぞれに向かい合って座り、ビールやウーロン茶などを酌み交わしながら談笑しました。座敷が広かったので皆さんは移動しやく、あたかも旧友にめぐり会ったかのように、思い思いに相手を見つけてお話しをしたり、写真を撮り合ったり、窓越しに望める玄界灘(当日は波が静かでした)の海を眺めたりして楽しんでありました。
私達の歓談の間にも看護師さんや帝人のスタッフの方々は酸素の残量のチェック、トイレの手助けなど気を配ってありました。
今回はビンゴゲームがありませんでしたが、その分お互いの病状や、治療情報の交換から趣味についての話など多くの人とゆっくり語り合えたと思います。鶴田さんは暑くなられたのか上着を脱いで、向かい側の浅川さんと何やら賑やかに話しこんでありましたが、2人とも純粋の博多弁なのでしょう。
退院間もない大隈前会長が参加され、奥様の心配をよそに、あちらこちらと動き廻られて皆さん方に元気な笑顔を見せてありました。
恒例の「カラオケ大会」では谷口さんの奥様の歌、水野師長と帝人の尾林所長(小山先生のピンチヒッター)とのデュエット、浅川さんのしっとりとした声、プロ並の山内さん、萩原さんの歌声などで盛り上がりました。私も恥かしながら“キヨシのズンドコ節”を唄わせて貰いました。
カラオケも終り、御飯とデザートが出て楽しかった懇親会が終わりました。
そのあと、舞台の上に「玄海の幸」が並べられ、料理を運んでいた仲居さんたちが鯵やカマスの開き等の販売を始めました。私は、配膳の時に私のモズクを溢してしまった仲居さん「洋子ちゃん」と気安くなりましたが、その「洋子ちゃん」の勧めでカマスの開きを家族の人数分の4枚買いました。
14時半頃、来た時と同じマイクロバスに乗り、何故か同じ席に座って帰路につきました。座席に着くと、懇親会でしゃべり足りなかった分をしゃべる人、居眠りする人、そしてバスの中にはお土産に買った玄海の幸の香りが漂っていました。16時ごろにバスは福岡病院の玄関前に無事に到着しました。
家族のお迎えで帰られる方、タクシーで帰られる方、または福岡病院に入院中にも拘らず参加された方はそのまま病院のベッドに戻って行かれました。
最後になりましたが、私達が安心してバスハイクを楽しめるのは、福岡病院のご協力で先生、看護師さんを派遣していただいた事、帝人福岡のスタッフの方々の酸素手配などのご協力のお蔭と深く感謝いたします。
出席された会員の方々はお疲れ様でした。次回のバスハイクで又お会いいたしましょう。また今回は出席できなかった会員の方々は次回にお会いできる事を祈っております。
「宗像大社・みあれ祭り」
「みあれ」とは新しい霊力を頂くこと。

女神の神輿を乗せた御座船を約500隻の漁船が取り囲み、大島、地の島、鐘崎、神湊と約15キロのコースを1時間かけてパレードする。向こう一年間の福運と豊漁、陸海の交通安全を祈り、毎年10月1日に行われる。
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