呼吸不全と身体障害者手帳 ◇

身体障害者福祉法(昭和24年)で定められた障害の程度に応じて交付されます

 身体障害者手帳の 障害の種類と等級

 障害の種類 1級 2級 3級 4級 5級 6級
 視覚(目の不自由な人)
 聴覚(耳の不自由な人)
 音声・言語(発語に障害のある人)
 肢体(四肢に障害のある人)
 内部呼吸器、心臓、腎臓、膀胱、
    直腸、小腸に障害のある人) 
                    ※ 内部障害には全て2級がありません。

 呼吸器の障害等級は どうやって決まる?

[用語の説明]
予測肺活量 ・・ 正常体であれば当然あると予測できる肺活量
  計算式: 男・・(27.63-0.112×年齢)×身長(p)
          女・・(21.78-0.101×年齢)×身長(p)
(例) 70歳160センチの男の場合
(27.63-0.112×70)×160=3188.8
1秒量・・肺機能検査で測る最初の1秒間に吐き出す空気の量 
  (例) 1秒量を 600tとする
指数(予測肺活量1秒率)=1秒量÷予測肺活量×100
      (例) 600÷3188.8×100=18
動脈血酸素分圧:医師が腕から注射器で動脈血を採血して調べた     酸素の分圧・・Torr(トール)で表す。

 呼吸器身体障害者の等級別認定基準は?

1級 呼吸困難が強いため歩行がほとんどできないもの
呼吸障害のため指数の測定ができないもの
指数が20以下のもの(上記の検査例数値18は1級になる)
動脈血酸素分圧が50Torr以下のもの
3級 指数が20を超え30以下のもの
動脈血酸素分圧が50Torrを超え60Torr以下のもの
又はこれに準ずるもの
4級 指数が30を超え40以下のもの
動脈血酸素分圧が60Torrを超え70Torr以下のもの
又はこれに準ずるもの


 手帳の交付申請をするには?

(1) まず、主治医に障害が申請の基準に達しているかを聞きます。
        ↓  「達している」ということであれば
(2) 市町村の福祉課で申請に必要な書類をもらいます。
        ↓
交付申請書、診断書、意見書、
           (指定医師の名簿は福祉課にあります)
      ↓
(3) 提出書類は、 1. 交付申請書
          2. 指定医師に診断してもらった診断書
                     3. 写真2枚(縦4cm×横3cm)
      ↓
(4) 申請は、県知事経由で県の福祉審議会で審議されます。
      ↓
(5) 申請からほぼ1ヶ月で結果が判明し、手帳が交付されます。


 手帳が交付されると?

    * JR運賃割引
    * 航空運賃割引・・・※1
    * 有料道路割引・・・※2
    * バス、タクシー料金割引
    * 所得税、住民税の減免
    * 自動車税、自動車取得税の減免
    * 障害者施設の利用や、公共施設の入場料、映画館の割引
    * 携帯電話の基本料金の割引・・・※3
   等があります。等級によって適用されないものもあります。
   それぞれ、窓口にてご確認ください。


  ※1 平成15年1月1日から、国内線航空運賃は、全等級に
     ついて割引が適用されるように 変更になりました。
          各航空会社窓口にて、割引率などお尋ねください。

  ※2 詳しくは、「障害者割引制度の改正」をご覧下さい

  ※3 携帯電話の基本料金などの割引始まりました。
     各販売店などに、手帳持参の上、お尋ね・お申込み下さい。

 呼吸器障害者に適用される日常生活用具の給付

   ◇酸素ボンベ運搬車 (手帳に関係なく給付されます)

   ◇ネブライザーと電気式痰吸引器
      (呼吸機能障害3級以上、又は同程度以上の障害者)
      購入前に手続きをして下さい。 購入後では認められません。

詳細は市町村の福祉関係の課に お尋ねください

 なお、電動車椅子などは介護保険の認定で利用が可能になります。

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